ナウなヤングにバカウケしたいなあ。

自由故に孤独を愛し、孤独故に自由を欲す(猫侍)。スカイプIDはsuhubu1

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松山~西条往復の記憶の断片

さて、ようやく心が平常運転を始めた今。西条について思い出していく。
断片なので何がなんだかかもしれないが、読んでいただければ幸い。



このアフォみたいな遠出は友人(仮名さんの希望で友人扱い)と「西条に行ったらええ掘り出し物あるやろか?」という取らぬ狸の皮算用に始まる。地獄を過ぎ去った今の私は全力で彼らを止めたい。

出発しばらくして、桜三里に入るか入らないかの位置。午後3時。もうこの時点で不味い。往復時間も考えなかった大馬鹿ここに極まる。往復約80km。
そんな中、友人の自転車の前輪の空気が抜けていることに気付く。引き返そうかという雰囲気。引き返せばいいものを。近くにダイキがあることに気付き、寄って即席空気入れを買い、使用。あっという間にタイヤは膨らみ、近年の技術に二人で驚く。

桜三里入る前。山道の途中にラーメンショップに差し掛かる。それほど山は登ってなかったが、山ということもあり妙に寒い。二人でラーメンショップ前の自販機で飲み物買って飲んでいたところ、ラーメンショップのシャッターが下ろされ始めた。シャッターには閉店時間4時とある。なぜ帰ろうとしないのかを当時の我々に問いかけたい。

桜三里のトンネル。自転車の入る隙間さえ無いような車道。「やめようぜ。これは…」と促す友人。だが、桜☆のバカは何を思ったか「進軍っ」といわんばかりに車道の傍を突き抜ける。真横スレスレをトラックや一般車が走り抜ける。実に危ない。

トンネルを抜ける。抜けてすぐにトンネル茶屋(?)とかいう所に自転車乗りの兄ちゃんを二、三人見かける。「なんだ俺らだけじゃない。」よく見ろ、アレはカスタムサイクルだ。

トンネルを抜けるとそこからは下り道。後は勝手に進む進む。水力発電所を見つけ、謎のガラクタ屋を過ぎ(寄りたかったが友人が拒否)、「超」「危」「険」の標識の立ったカーブを抜け、「ブルドック」という喫茶店(?)を見て「あぁ、ここが味平の……」と一人で納得。廃墟の道の駅のようなものを素通りする。走る中は勿論その真横をトラックや一般車が走り抜ける。友人は何を思ったろう。そして徐々に手先の感覚が冷たさで麻痺しているのに気付く。手が痛い。山の上から駆け下りているんだから当然である。

山を下ると友人は「疲れた。自転車変えれ」と提案してくる。彼の自転車は年季のいったママチャリだ。コイツに倒れられても困るのでとっかえて走り出す。ついでに手先が寒くなってきたので手袋をはめる。

馬糞の臭いを掻い潜り、ラーメン屋を超え、山を下りながら徐々に市内へ向かおうとする。だが一向に市内に入らない。見えるのは畑ばかりだ。西条は松山と違い、メリケンの如く平地が広い。四国コカコーラ工場を過ぎ、橋を二つくらい突破し、とにかく国道11号沿いに進む。が、一向に市内に入らない。途中に商店街らしきものを見かけて強引に寄るが何も無い。徒労。

多分だが桜三里から60kmは進んだろうと思う位置。コンビニにより、色々食うもん買って二人で考える。空は絵の具をぶちまけた様に真っ暗になっていく。「帰ろう。何も無い。」やっと気付く。

が、近くで某リサイクル本屋を見かける。喜び勇んで寄ってみる。その結果。「あすか120%スペシャル」「ランナバウト2」「レイストーム」「ヴァンピール」この中で全うに欲しかったのはヴァンピールのみ。後はもう何も無いことへの当て付けか、はたまた意地か。友人もCDをジャケ買い。彼は苦しんでいたようだが、CDは逸品が見つかったのだろうか。

そして帰路開始。「ネカフェで一夜明かそう」「海沿いに行こう」という気だるさ丸出しの提案。前者は携帯で現在地近くのネカフェを調べて一店も無いことに気付き、後者は常識で考えて海沿いで帰れば朝日と挨拶できる時間になると気付き、元の道を行くしかないと気付く。

うっかり新居浜に向かっていたりとミスをかましながらもやっと帰路に入る。しかしここで気付く。行きは下りだったと。もう心の枝葉は消し飛びかけていた。山道はキツイママチャリで必死に登る。しかし友人は涼しい顔で坂を登っていく。24段ギアのチャリ様様である。彼はポーカーフェイスなので苦しくとも怒っていても金太郎飴のように同じ顔だが、このように疲れていると微妙に疑う。さすがに心底は疑わない。途中で私の自転車のライトの電池が切れる。寿命だろうと思い予備の電池を入れる。

山に入る前に、下る途中に見かけたラーメン屋に寄る。とりあえずラーメンを頼む。友人はチャーハン。ゆっくり食いたいが、時間が無い。さっと食って出発する前に時計を見る。午後10時だ。

そして山を登り始める。下りのようにはいかず自転車の手押しを余儀なくされる。昼間以上に車やらトラックが駆け抜ける。集団のトラックが駆け抜けるとデコレーションが揺らめくように走り、「綺麗やな」と言ったら友人は「俺は怖い。お前みたいな奴はすぐ死ぬ(大意)」と言う。空を見れば満天の星だ。「アレはオリオンだ。あいつはさそり座から逃げてんだぜ。」と意味も無く友人に言う。疲れているととにかく元気であろうと何か言いたくなる。迷惑だったろう。途中友人の足が与太付いたのか道端の堀に足を何度か突っ込みかける。後から言われたが、足の与太つきは普段かららしい。しかし私は疲れていたその時「こっちもやはり疲れているか…」と実感した。

どうにかトンネル前の茶屋に戻る。寒い。茶屋前にはトラックが並んでおり、茶屋の前の自販機付近にトラックの運ちゃんが三人立って話していた。何か飲むものが欲しかった我々は自販機で買おうと自販機に近づく。自転車から降りて一息ついた時、運ちゃんが気さくにも話しかけてきた。
「兄ちゃんたち自転車で登ってきたの!?」
「ええ、そうっすよ」
「どっちいくん?もう12時過ぎたで」
「松山から来て西条行って今から松山帰りますよ」
「若いねぇ……」
多分運ちゃんも底抜けのバカを見たような気分だったろう。私も当時の私を見たらそう思わずにはいられない。もしストレートヘアになっていなかった頃なら爆笑間違いなしだ。そして飲み物買って出発せんとする。
「兄ちゃんたちいくんか?」
「はい」
「車にきぃつけや」
「はいっ」
友人が乗っていた私の自転車を返却していただき、松山へと走り出した。

トンネルを抜け、明かりの消えたラーメンショップが見えた時、東温市内と松山市内の明かりが見えた。そんなもんを「おぉ綺麗だな」と思ってしまうほど疲れていた。そして坂を下ると行きに下った坂より断然寒い。顔と指に氷が張ったようだ。手袋はもはや意味を成してはいなかった。

東温市内を、松山市内をゆらゆらと走りながら我々二人は寒さでろれつの回らなくなった舌でとにかく歌を歌いながら帰っていた。大声も出せず雲霞の唸るような音でしか歌えなかった我々とは…

そして家に帰宅。シャワーを浴びる。こんなに生きた心地がするのも久々である。手先は赤ペンキでも塗りたくったような色であったが。見事シャワーで甦る。風呂を上がり、時計を見る。午前2時半である。そう認識するかしないかのあたりで眠りに入った。

翌日、母親に往復のことを話す。「あんたたちよく帰ってこれたね~。トラックとか車とか多かったやろ?桜三里はマイナス5度になるくらいやったはずよ。おかげで高速は通行止めやったらしいよ。」との返答を頂く。よう帰ってこれたなぁ……と漠然と思わずにはいられなかった。


以上。
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  1. 2011/03/09(水) 00:07:38|
  2. エッセイ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

俺のことをラッツォ(ねずみ)と呼ぶな、俺の名はエンリコ・サルバドーレ・リゾーだ。リコと呼べ!
  1. 2011/03/09(水) 21:16:45 |
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